石油給湯器とガス給湯器を実際に使ってみたメリット・デメリット

石油給湯器とガス給湯器メリットデメリット リフォーム屋の目

石油給湯器にするか?ガス給湯器にするか?

最近は、コストのこともあって、悩む方も多いかもしれません。

が。

私の経験上、

  • 石油給湯器か?ガス給湯器か?で悩むのはちょっと違う
  • コストだけで悩むのも、ちょっと違う

と思うので、そのあたりのことと、実際にそれぞれを使ってみた感想も一緒にお話ししようと思います。

 

石油給湯器か?ガス給湯器か?ではなく・・・

まず。

石油給湯器か?ガス給湯器か?の2択は、少し違います。

なぜなら、

ガス給湯器はすべて直圧式なのに対し、

石油給湯器には、直圧式と減圧式(貯湯式)の2種類あるからです。

つまり、

  • ガス給湯器(直圧式)
  • 石油給湯器(直圧式)
  • 石油給湯器(減圧式)

の3択なんです。

 

直圧式と減圧式の違いを知っておこう

確かに、今どきの石油給湯器は直圧式が主流ではありますが、

減圧式がないわけではありません。

そこで、まずは、直圧式と減圧式の違いを理解しておきましょう。

字面の通りなんですが、

直圧式とは、水道直結型です。

つまり、瞬間湯沸かし器と同様の仕組みでお湯を作ります。

一方、減圧式とは、貯湯式ともいわれるように、貯めた水をお湯にするんですね。

 

そこで、まずは、この方式の違いによるメリットデメリットを知っておきましょう。

直圧式のメリット・デメリット

  • シャワーの勢いが強い
  • 設定した温度でお湯が出る
  • 古い鉄の水道管は破裂する可能性が高くなる(水圧が高くなるため)
  • 給湯器そのものが壊れやすい

 

減圧式のメリット・デメリット

  • 給湯器の寿命が長い
  • 減圧するので、古い水道管でも破裂する可能性は低くなる
  • 湯切れを起こす(貯めていたお湯がなくなったり、冷めたりした時)
  • シャワーの勢いは弱い
  • 細かな温度設定ができない

 

ここでのポイントは、やはり、水道管のことですね。

あなたの住む家が、ピカピカの新築ならば、

好きな給湯器を選べば良いですが、もし、そうじゃなかったら?

このあたりのことも考慮しておかれたほうが良いと思います。

 

石油給湯器とガス給湯器のメリット・デメリット

その上で、今度は石油給湯器とガス給湯器のメリット・デメリットを考えてみましょう。

すでに、直圧式と減圧式でのメリット・デメリットを比較していますので、

石油給湯器とガス給湯器の差って、これぐらいのもんです。

石油給湯器(直圧式・減圧式)のメリット・デメリット

  • コストはガスより安い?
  • 灯油をオイルタンクに入れる作業が必要(灯油切れは厳禁)
  • オイルタンクの水抜きは必須
  • 導入費用が少し割高

 

ガス給湯器のメリット・デメリット

  • 燃料切れの心配がない
  • 導入費用が安い
  • コストは灯油より高い?

 

なお、省エネを求める場合、ガス給湯器のエコジョーズは有名ですが、石油給湯器にもエコフィールがありますよ。

 

実際に使ってみたメリット・デメリット

ちなみに、我が家では

22年使った石油給湯器(減圧式)が壊れたので、

先日、ガス給湯器に交換しました。

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ただし、22年の間に1回だけ、修理してもらっています。※給湯器は10年で点検しなければならない設備機器に指定されています。

 

それぞれのメリット・デメリットは上記の通りですが、

生活するという観点から、便利だったこと、不便だったことなどもお話ししておきます。

我が家は、築年数も古い中古住宅ですが、リノベーションしたときに、水道管もすべて交換しているので、今回は、ガス給湯器に交換しました。

 

石油給湯器(減圧式)のデメリットを上手に使う

石油給湯器(減圧式)を使っていると、不便だなと思うのが、湯切れです。

貯湯タンクの中のお湯がなくなってしまうと、

次の水をお湯に沸かすまで、時間がかかるんです。

それを解消するため、多くのご家庭が、

貯湯するお湯の温度を高くして、水との混合でお湯の温度を調節するということをやってます。

まぁ、面倒っちゃ面倒なんですが、そのうち慣れます。(笑)

しかも、このデメリットを我が家では、上手に利用していました。

 

それは!

  • 熱いお湯を、まな板にかけカビ防止に!(お風呂にも使えます)
  • 熱いお湯を、湯たんぽに使う!

というものです。

 

実際、ガス給湯器に変えてから、

お湯の温度が常に一定なのはいいけれど、

  • あ。まな板に使えない。
  • あ。湯たんぽに使えない。

という不便さを感じております。(爆)

 

あと。

小さなことですが、

冬から春にかけて、暖房用の灯油どうしよう?買おうか?やめようか?

と悩む必要はありません。

使いたい時まで、石油ストーブを使えます。

何しろ、暖房用の灯油が余ったら、全部、オイルタンクに入れるだけなので、そういう点では、すごく気楽です。(笑)

 

年を取るとガス給湯器がラク

ただ、ガス給湯器の場合は、オイルタンクに灯油を入れずに済むので、すごくラクです。

年を重ねると、これが、結構な重労働なので。

もちろん、お店に頼めば、灯油も勝手に入れていってくれますが、

自分で灯油を買ってきて入れるよりも、18リットル1缶当たり、100円ほど高くつきます。

オイルタンクが95リットルのものだと、約5缶分。

つまり、金額ベースで500円の差となり、ちょっと躊躇します。

あと。

当たり前ですが、オイルタンクの水抜きも不要になったので、ラクですね。

オイルタンクの水抜きについて
結露などでオイルタンク内に水滴がつき、それが原因で、石油給湯器が消えたり、点火しなくなります。通常、夏は快調に動きますので、冬の時期だけでも、こまめに水抜きをしたほうが良いです。

石油給湯器とガス給湯器メリットデメリット

 

調子が悪くなってからの粘りは?

購入設置の時に、壊れることを考えるのもどうかとは思いますが、

ガスでも石油でも直圧式の場合は、調子が悪くなると、あっという間です。

基本、給湯器のトラブルって、点火しないってことがほとんどなのですが、

瞬間湯沸かし器なので、点火しないと水のまんまです。

 

一方、貯湯している減圧式の方は、

貯湯されている分は、多少なりともお湯が使えます。

 

実際、我が家の場合、これは、そろそろやばいぞ!と思ったのが、1年前の冬でした。

なのに、それから1年間は、なんとか持ったんです。(←ありがとうって、涙ぐんだわ)

たまたま運がよかっただけかもしれませんが、

その間に、品薄だった給湯器も手に入れておきましたし、

いよいよ、やばくなっても、このご時勢に冷たい水で手洗いせずに済みました。

 

私が思うに、減圧式(貯湯式)って、一番、原始的なんですよね。

だからこそ、長持ちするんだと思います。

 

石油給湯器(減圧式)を長持ちさせる秘訣は?
ちなみに、給湯器は付けっぱなしで、温度も変えない。というのが良いという話を聞きます。また、灯油は、できるだけたくさん入れておく(結露防止にもなる)。水抜きは必ず行う。冬はオイルタンクを断熱してみる(私はプチプチ巻いてました)。※これらは給湯器の修理の人に聞いた話です。

 

まとめ

かなり、長くなりましたので、まとめます。

まず、石油給湯器か?ガス給湯器か?という発想ではなく、

その家の事情に合わせ、

直圧式か?減圧式か?を最初に選んだ方が良いです。

 

また、コストというのは、

  • 導入費用
  • ランニングコスト

などの目に見える費用だけでなく、

  • 壊れるかもしれない年数
  • 自分の手間やライフスタイル

なども、全部ひっくるめて判断した方が良いでしょう。

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