ウォールドアってご存知ですか?訳すと「壁ドア」です。
つまり、壁にもなるしドアにもなる、そういう建具のことです。
可動間仕切りと呼んだりもします。
壁にもなるしドアにもなるって、とっても便利!に思えますが、現実にはメリットだけでなくデメリットも存在します。
住まいのことは、知っていれば知っているだけ、楽しく暮らせますので、ぜひ、お読みくださいね。
ウォールドアの種類は?
ウォールドアの種類には、引き戸と折れ戸があります。
引き戸も折れ戸も知らない方はいらっしゃらないとは思いますが、一応、建具の種類についてもお話ししておきますね。
まず、建具とは何か?というと、開口部に取り付けられている戸、扉、ドアと呼ばれるもののことです。
建築屋は、襖、障子、ドア、サッシなども、全部、建具と読んでいます。
建具の形状にはどんなものがある?
室内建具の場合は、種類は3つに分けられます。
開き戸、引き戸、折れ戸です。
イラストを描きましたので、ご覧くださいね。
この中で、開き戸だけが、ウォールドアにはなりません。
もっとも、隠しドアもウォールドアと考えれば、話は別ですが。(笑)
ウォールドアのメリットは?
ウォールドアのメリットは、広い部屋を簡単に仕切ることができる点です。
壁と比べると開けたり閉めたりできるため、圧迫感も少ないのが魅力です。
1、普段はウォールドアを開けて、2部屋続きのオープンな部屋として、
2、急な来客などの時には、ウォールドアを閉めて、それぞれ独立した部屋として、
使うことも可能です。
また、ドアのデザインを窓なしにすれば、完璧な目隠しになりますし、ドアに窓を付ければ、部屋をオープンにしなくても、光を取り入れることができます。
ウォールドアのデメリットは?
では、ウォールドアのデメリットとは、いったい何なのでしょうか?
それは、引き戸や折れ戸のデメリットをそのまま引き継いでいるという点です。
ウォールドア引き戸のデメリット
引き戸は、動かす時に余分なスペースを取らないので、私も大好きなのですが、どうしても引き戸と引き戸の間に隙間が必要になります。(そうじゃないと、引き戸がスムーズに動きません。)
特に、ウォールドアに引き戸を使う場合、3枚、4枚の引き戸を立てることになります。
ところが、通常、引き戸というのはどの戸も右から左と自由自在に動くため、引き戸を締め切った時に、引き戸と引き戸がずれるのです。
そのため、引き戸を一本ずつ正しい場所へ収まるよう、毎回、微調整せねばなりません。
また、通常の引き戸の場合、間口を全開にすることはできません。
- 3本の場合は、引き戸1本分
- 4本の場合は、引き戸2本分
が、間口に残ることになります。下の画像をご覧くださいね。
さらに、引き戸はレールの上を動くため、長い間にはレールの交換が必要になってくる可能性があります。
ウォールドア折れ戸のデメリット
一方、折れ戸の場合は、戸が折れることが、デメリットにつながります。
何故なら、戸が折れる分だけのスペースは、どうしても確保しておかなければならないからです。
もちろん、可動式なので、引き戸と比べれば、全開に近い状態にはできますが、畳まれた折れ戸が、部屋の端に残りますし、折りたたまれた折れ戸の前後には家具等を置くことはできません。
また、折れ戸を可動させる際、折れ戸が動かない、ひっかかるなどのトラブルがよくあります。
私も経験がありますが、背の高い、ある程度重さのある可動式の折れ戸は、畳む時や動かす時にコツが必要だなと感じます。
さらに、形状が引き戸よりも複雑なため掃除が面倒です。
引き戸、折れ戸の共通のデメリット
また、ウォールドアの場合、引き戸と折れ戸、共通のデメリットがあります。
確かに、ウォールドアはデザイン次第で、目隠しにもなり、採光も取れますが、音に関してだけは、壁よりも機能的には劣ります。
ウォールドアのメリット・デメリットのまとめ
ウォールドアと聞くと、名前はハイカラですが、この形は、結構、昔から、ず~っとあったものです。
そう。
和室の間仕切りに使ってある襖や障子って、まさに、引き戸タイプのウォールドアそのものです。
そこに気づけば、ウォールドアのメリット・デメリットは、この記事の内容を覚えずとも、感覚的にわかるのではないでしょうか?
コメント