さて。
相も変わらず、空き家を探しています。
前回、見に行った空き家は、速攻、お断りいたしました。
でも、もう一軒、気になる空き家があったので、
そちらも、見せてもらってきました。
今度は床が抜けてた(笑)
で、どんな状況だったか?というと、
今度は、和室の一部屋だけ、床が抜けておりました。(笑)
しかも、増築部分との間から雨漏りもしています。
それなら!v子さん!その物件も断ったんですね?
と普通は思いますよね?
でも、そこが、家を見極める上で、ちょっと複雑な部分ですね。
実をいうと、今回は、かなり、悩んでおります。
というか、むしろ、前向きの検討すらし始めているぐらいで。
なぜか?というと、
第一に!その家が建っている場所が悪くなかったんです。
実際、田舎の空き家物件って、どうしても、
- 山を背にして、
- 水の近くに家が建ってるんですよね。
でも、正直言うと、それは「家」のためには、あまりよくない環境です。
だって、とっても湿気が多いから。
ところが、今回の家は、増築部分との間からの雨漏りであり、
雨漏りの程度も、範囲も前の家ほどひどくありませんでした。
ただし、その雨漏りが原因で、床下がしっけてシロアリにやられ、一部の床が抜けたようでした。
雨漏りにシロアリ?最悪じゃん!
耐震だって、やばいんじゃ?
それでも悩むのは何故か?
それでも、前向きに悩んでいるのは何故か?
それは、その家が、単なる古いだけの家ではなく、古民家と呼べる物件だったからです。
基本、古民家が好き!というのもあるんですが、
実は、物件まで連れてきてくれた担当者の言葉に、すごく、ひっかかることがあったんです。
大工さんに聞いてみたんですけど、直すのに、約1000万ぐらいは、かかるそうです。
家自体を持ち上げて、基礎もちゃんとして、耐震もやらないといけませんから。
リフォーム費用から言えば、前の家の方が、安く済むみたいですよ。
空き家の耐震の考え方
ご存じのとおり(?)
私自身は、「耐震性能」には、あまりこだわっていません。
というか、あまり信用もしていないんです。
だって、結局、人間は自然には勝てない・・・そう思ってるんで。
だからこそ、私は古民家が好きなのかもしれません。
自然に勝つのではなく、潔く負けを認めつつも、なんとか、共存する方法はないか?
そんな知恵が詰まっているように感じるから。
実際、「古民家」のような伝統工法の場合には、
現代の耐震基準を当てはめることの方に、無理があるんです。
もちろん、「古民家」だからと言って、傷みを放って置いてよいわけではありませんし、
空き家の中には、単に古いだけで耐震の発想すらない家だって、少なくありません。
※古ければ、何でも古民家と呼ぶ風潮があるのも困ったものです。
ただ、
空き家を探し始めて、強く感じたのは、
空き家、古い家、古民家と、
- どんな呼び方で呼ぼうとも、
- どれ一つとして、同じ家はないし、
- どれ一つとして、同じ環境の家もない!
ってことです。
つまり、
本気で、空き家や古い家や古民家に住もうと思うならば、
- 家そのものの個性をきちんと見極め、
- そのうえで、気持ちに沿った耐震を施していく。
この視点は、絶対に必須です。
多くの人は、そして、大工ですら、
新築の視点から抜け出ることができていない。
それが、今の日本の現状です。
でも。
そこから、抜け出なければ、
みんな高いリフォーム費用に恐れおののいて、
空き家も、古い家も、古民家も、朽ちていくのを止められなくなります。
まとめ
一般の人が、古い家を見て「耐震は?」って気にするのはわかります。
でも、今回、私が一番、ショックだったのは、
「古民家」の工法をまるで無視して、「耐震」の話をした大工がいた!ことにです。
おそらく、新築視点で見れば、
基礎も打っていない「古民家」なんて、耐震性ゼロに見えるのかもしれません。
でも。
これって、ある意味、ジェンダー問題と根っこは同じなんじゃないか?と思うんですよ。
だって、「家」ってだけで、新築と同じものばかり求めてるんだから。
だったら、その空き家の古民家、買って、証明しろよ!
と言う声が、頭の中でガンガン響きますが、
もうしばらく、真剣に悩むこととします。
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