階段での転倒を防止するために手すりをつけたいとおっしゃる方は少なくありません。
平成12年以降は、建築基準法で手すりの設置は義務付けられましたが、それ以前に建てられた住宅の場合には、手すりがついていないお宅も少なくないからです。
若い頃は、階段も走って上り下りができたでしょうが、年を重ねれば誰しも足元がおぼつかなくなってきますし、階段の位置によっては、薄暗く段も見えにくいため、転倒の危険度は増加していきます。
そこで、ここでは、
- 階段の手すりを後付け実例
- 下地がない時の対処法
について詳しく解説します。
階段の手すりの種類について
階段手すりの素材は、
- 金属製
- 木製
- 樹脂製
と3種類に分けられますが、それぞれの特徴を理解して、選ばれると良いでしょう。
金属製は、モダンなデザインになりますが、一方で冷たい印象を与えます。
また、現実問題として、冬にヒヤッと冷たく感じますし、静電気も起きる可能性があります。
木製は、加工がしやすいですが、反りやすいなどの欠点もあります。
ただし、材質を無垢材ではなく集成材の手すりを選べば、反りにくくなります。
樹脂製は、カラーバリエーションが豊富ですが、白を選ぶと汚れが目立つようになりますし、他の素材に比べると劣化しやすいのがデメリットです。


階段の手すりの後付けで気を付けるべき点
階段の手すりは、人の体重を支える必要がありますから、手すり自体がしっかりと固定されていなければなりません。
そのため、手すりの取り付け金具は、壁の内部にある間柱や柱までビス(ネジ)が到達している必要があります。
特に後付けの場合には、下地がどこにあるのか?わからないケースも少なくありませんので、diyで行う場合には注意しましょう。
ちなみに、一般的な木造の場合、壁の内部は下の図のようになっています。
手すりの固定は、間柱や柱までビスが到達しているのが理想ですから、ここまで、ビスをもみこむためには、力のある電動ドライバーが必要になります。

壁の下地がない時の対処法は?
壁の下地がない、探せない場合には、手すりは取り付けられないのでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
手すり用の「ベースプレート」(薄い板)がありますので、それを使えば、壁の下地がない場合も取り付けられます。
既製品の「ベースプレート」を購入しても良いですし、大工職人に作ってもらってもOKです。
通常、壁の下地は、90cm間隔で柱が、45cm間隔で間柱が入っている(たまに30cm間隔)はずなのですが、その通りに作られていない家も意外にあるのが現実です。
そのため、下地の位置がずれていて、固定金具と固定金具の間がうまく調整できない場合も、この方法を使います。

その他の階段の手すりの後付け実例
階段の手すりの後付けは、階段の形状や位置など様々な条件によって異なりますので、どれも同じというわけにはいきません。
現場の状況と住む方のご要望をすり合わせながら、取り付けていくことになります。



手すりの後付けについては、V-大工でもご相談に応じておりますので、お気軽にお問い合わせください。
なお、階段手すり(部品含む)に関しては、長いので運搬にはトラックが必要です。
そのため、お施主様支給ではなく、弊社へご依頼いただいてもOKです。
