木製の引き戸が重たくなったり、開けにくくなったりする時には、
- 戸車
- レール
- 敷居
ほぼほぼ、この3つが原因です。
なので、現実にそれぞれ、確認してみて頂ければ、
- 上記の3つにゴミがたまっている
- 戸車が割れている
- レールがゆがんでいる
- 敷居が削れている
というようなことが、おそらく起きていると思います。
ですから、そうしたトラブルを解消しさえすれば、木製の引き戸は、見違えるように軽くなります。
ただ、一言で木製の引き戸と言っても、「種類」は様々です。
たとえば、25年前の引き戸と60年以上前の引き戸では、戸車の形状もレールの形状も異なっています。
そこで、それぞれの引き戸の対策についてお話しいたします。
古い木製の引き戸の種類は?
まず、古い木製の引き戸の種類を確認しておきましょう。
種類は2つだけで、確認していただきたいのは、引き戸が動く敷居、もしくはレール部分です。
- レールがない敷居タイプ(襖や障子など)
- 丸形のレール(かまぼこ型に出っ張っているもの)
写真でご確認ください。
古い木製の引き戸が重たい、開けにくい時の対策
種類の確認ができましたら、下記の順番で作業を行います。
- 古い木製の引き戸をはずす
- 戸車や敷居などを掃除する
- 必要であれば、レールや戸車などを交換する
それぞれ、詳しく見ていきます。
古い木製の引き戸をはずす
古い木製の引き戸をはずす時には、引き戸を両手で持ち、上に持ち上げながら、下を手前に引くようにします。
ただ、古い木製の引き戸の場合、上の鴨居(上のレール溝)が下がって、外れにくい場合があります。
そういう時には、引き戸の位置を右や中央、左にずらしながら、外れる場所を見つけてみてください。
どうしても外れない場合には、バールなどで少し引き戸を持ちあげるようにすると外れるのですが、あまり無理をすると、引き戸自体が破損する可能性もありますので、心配ならプロに依頼した方が良いと思います。
戸車や敷居を掃除する
引き戸が外れたら、引き戸の戸車を確認してみましょう。(襖や障子には戸車はありません)
もし、おうちに犬や猫などのペットがいらっしゃる場合には、この戸車にビッチリ毛がつまっていることがよくあり、戸車を掃除するだけで、引き戸の動きが信じられないほど、軽くなったりします。
また、引き戸が外れた状態で、レールや敷居も掃除しておきましょう。
レールを掃除する際のおすすめは、お掃除用や手拭き用のアルコールシートで拭き取ることです。
拭くと、真っ黒になりますので、綺麗にしておきましょう。
真っ黒になるのは、小さなホコリが付着している証拠です。
どんなに小さくても、ホコリはいずれ、「砂」に変わっていき、徐々にレールと戸車を傷めていきますので、ぜひ、忘れずに拭き取っておきましょう。
一方、レールのない敷居の場合は、木の敷居が削れてしまっている場合があります。
その場合は、敷居の溝に敷居スベリテープを貼るのがおすすめです。
ただし、あまりに敷居がボロボロの場合には、一度、プロに相談された方が良いでしょう。
必要なら、戸車やレールを交換する
たとえば、戸車が割れているとか、レールがゆがんでいる場合には、交換も考えます。
古い木製の引き戸に使われている戸車やレールは、ホームセンターなどで購入できますが、
必ず、形状とサイズを確認しておきましょう。
古い引き戸の場合、戸車もレールも釘で止めてありますので、小さなくぎ抜きと金づちが必要になります。
新しいタイプの木製の引き戸の種類
比較的、新しいタイプの木製の引き戸の種類は、下記の2種類に分かれます。
- 建具屋さんが作成した木製の引き戸
- 各メーカーさんの既製品の引き戸
どちらも、写真でご確認ください。
新しい木製の引き戸が重たい、開けにくい時の対策
比較的新しい引き戸であっても、対策の方法は、前述した古い木製の引き戸と同様です。
唯一、気をつける点は、同じレール、同じ戸車が手に入るか?どうか?という点です。
特に、各メーカーさんの既製品の引き戸の場合、同じレールや戸車が廃盤で手に入らない場合もあります。
そういう場合には、異なるレールと戸車に交換する場合もありますが、現場状況次第になりますのでご注意ください。
木製の引き戸が重い、開けにくい時の対策のまとめ
木製の引き戸が重たい、開けにくい時には、
- 引き戸が動く部分をチェックし、種類を確認する
- 引き戸をはずす
- 戸車や敷居などを掃除する
- 必要に応じて、戸車やレールなどを交換する
という順番で作業していきます。
ただし、DIYで行う場合には、くれぐれも無理をしないようにし、うまくいきそうになければ、プロに相談しましょう。
もちろん、V-大工でもご相談に応じていますので、お気軽にお問い合わせください。