以前から、空き家の問題は取り沙汰されていました。
でも、スッキリした解決策は、いまだ見つかっていません。
そんな中、
「空き家をリノベーションしよう」と言っている人はたくさんいます。
もちろん、私自身、空き家をリノベーションするのは、大賛成です。
でも。
なんとなく違和感を感じるんです。
今日は、そこらへんを、少し掘り下げていきたいな・・・と思います。
空き家をリノベーションするメリット?
まずは、空き家をリノベーションするメリットについて。
これについて、話をされている人はたくさんいますが、
私には、違和感があります。
例えば、
- 空き家をリノベーションすれば、資産価値が上がる。
- そして、当然ながら、高く売れる。
というもっともらしい説ですが、
確かに、ボロボロの家よりも、リノベーションした家は売却するときに、高い値段がつけられます。
でも、だからこそ、売れ残るんじゃないか?
と私なんかは、思うんですよね。
だって、リノベーションされた1800万の古い家と、
2000万の新築なら、
普通、2000万の新築、買いませんか?
そもそも、リノベーションっていうのは、その家に住む人のために行うものです。
なのに、かかった費用をそのまま、その家の価格に転嫁するって、違うと思うんです。
もちろん、そうしたい気持ちはわかりますよ。
でも、そういうのって「サンクコスト」と言って、水の底に沈んだ費用なんで、取り戻せないのが普通です。
そう考えると、空き家をリノベーションして得られる一番現実的なメリットは、
- 倒壊防止
- 犯罪防止
この二つぐらいのもんでしょう。
空き家をリノベーションするデメリット?
あと、もう一つ、私自身ワケがわからないのが、空き家をリノベーションするデメリットです。
- 空き家のリノベーションでは、あまりに費用がかかりすぎるコトがある。
というのが、理由のようですが、
え・・・と。
そもそも、何を目的にして、空き家をリノベーションするんでしょうか?
自分が使うつもりもない家をリノベーションするのに費用がかかりすぎる・・・
って意味が、よくわかりません。
例えば、
- 空き家をリノベーションして賃貸にしたいんだ!
- お店にしたいんだ!
- ワークショップを開きたいんだ!
とするなら、
- どれぐらいの費用をかけ、
- どれぐらいの利益を見込んでいるのか?
計算するのが、普通です。
確かに、不動産屋が家を売るために中古の空き家をリフォームすることは、よくあります。
でもね。
不動産屋には、「これ以上は出せないんだよ」という金額が必ずあります。
だって、当たり前ですね。
相場よりも高くなっちゃったら、売れない家になってしまうんだから。
実際、こういう時の不動産屋の要望はめちゃくちゃ明確です。
「いろんな場所が、綺麗に見えるように、100万でやってくれ!」です。
空き家をどうするか?
どうですか?
「空き家をリノベーションする」ふわふわの夢物語から目が覚めましたか?
現実的ではない話が一人歩きしてしまうと、後でしまった!ということになりかねません。
だからこそ、言っておきたいのですが、
空き家のリノベーションは、明確な目的がない限り、手を出すべきではありません。
その目的とは、
- シビアにビジネスとして考えている場合
- 自分自身が、そこに住む場合
この二つです。
もし、ご自身に、そこまでの覚悟がないのであれば、
- 誰かに売る(貸す)
- 空き家のままで、きちんと管理する
- 壊す
このどれかしか手はないんです。
現実問題として、空き家は、
- 売りたくても、貸したくでも、できない。
- 管理するにも、壊すにも、お金がかかる。
という問題が、くすぶり続けます。
でも、だからこそ!
- それに目をつぶらず、
- 後回し、先送りにせず、
- 早い時期に家族全員で向き合う
ことが大切になってきます。
まとめ
最近は、空き家を買って、リノベーションやリフォーム、diyをして住みたい!
という人も増えてきています。
それが、空き家の活性化になれば、嬉しい限りですが、
忘れてはいけないのは、
手持ちの空き家をどうにかしたい人も、新しく空き家が欲しい人も、
どちらにも、それなりの「覚悟」がいる・・・ということです。
そして、できるならば、
「こんな家、いらない・・・」
「安い物件だから、試しに買って、捨てても平気・・・」
なんて、言葉が飛び交わない社会になってほしいと思います。
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